家に帰る為
歩き続ける

辺りを見渡せば
いつもの帰り道
電信柱の街灯
雨の音
外の匂い

そんな、いつも帰り道で
私はあなたと出会った

電信柱の下で
鳴く君の声

「にゃぁーにゃぁー」

今にも消えてしまいそうな
か細い鳴き声

猫の目は
どこか、寂しそうで
悲しそうだった

…私に似ている

少し黒い毛
ずぶ濡れで震えていた