君のいない世界なんていらない



「天におります我らが神よ!」

教会の神父が仰々しく天を仰いだ。

「どうか怒りをお鎮めください!」

そうは言われても怒ってないし、仮に怒ったところでどうにもならない。

声を伝えることもできない僕に、自然を操る力なんてない。