彼女は神に祈らない。

殺人鬼も被害者も、貧困層も富裕層も、男性も女性も、老人も子どもも。

みんながみんな神様を信じるこの世界で、アイは珍しい人間だった。

神の力をあてにするのではなく、自分の力で運命を切り開こうとする。


彼女の夢はこの町をもっと暮らしやすくすること。

その実現に必要なのは行動力。

この町で唯一、それを知る人だ。