我ら浦島兄弟!

─ざぁぁあああ…。


外で響く雨音でももこと桃太郎は目を覚ました。


「…ん…いま…何時、きんちゃん…。」


返事はない。かわりに玄関での声が耳に入った。



「ねぇ…、遅いよ?入学早々遅刻なんて絶対嫌だからね。」


凜こと、凜太郎は笑顔で冷たい言葉を発した。