久しぶりの久美との食事。

久美も、私との食事を楽しみにしていてくれた。

何でもない会話をしながら、お酒と料理を楽しむ。

「…朱莉ってさ、なんか良いことあった?」

「…!…ゴホッ」

お酒が気管に入り咳き込んだ。

「もう、何やってるのよ」

そういいながら、ハンカチを差し出す久美。私はそれを受け取り、口を拭った。

「…ありがと、どうしたの、急に?」
「ん〜?なんか、幸せオーラがバンバン出てるみたいだから、良いことあったのかなあってさ」

そう言って、微笑んだ久美。

…言うべきか、言わざるべきか。

…黙っているのも申し訳ない気がした。

だって、ずっと、私の事心配してくれてるのは久美だけだし。

…深呼吸した私は、意を決して、今までの事を全て打ち明けた。

…久美の顔が驚いたまま、私を真っ直ぐに見つめている。