一番星

 
「男だってよ。詳しいことは教えてくれなかった。」



少し残念そうに答える竹田。



「へえ~。」



雪奈はそう返して、あたしたちはそれぞれ席に着いた。


間もなく予鈴が鳴り、ホームルームが始まる。



男の子の転校生、かぁ…。


かっこいいのかな。



なんて考えたところで、馬鹿馬鹿しくなってやめた。



恋愛に縁のないあたしのことだ。


転校生になんか、期待しても後でショックを受けるだけだ。