母には言えないし。
中学生の私にアルバイトなんてあるかしら。
それに働いてたら勉強する時間がなくなっちゃう。
どうしよう。
散歩なんてしないで家に居れば良かった。
「及川ー。」
呼ぶ声の方を見ると春真君だった。
「やっと気が付いた。」
「えっ?」
「三度も呼んでやっとだよ。
今にも死にそうな暗い顔で下向いて歩いてたから、
無視して通り過ぎられなくて。どうかしたの?」
「そんなに暗かった?何でもないの。
大丈夫だからほっといて。」
「またか。僕、よほど嫌われてるんだな。
頼りにならない男って思われてるんだな。
もう、声掛けないよ。
君が死にそうでも倒れててもね。」
そう言って足早に去ってしまった。
中学生の私にアルバイトなんてあるかしら。
それに働いてたら勉強する時間がなくなっちゃう。
どうしよう。
散歩なんてしないで家に居れば良かった。
「及川ー。」
呼ぶ声の方を見ると春真君だった。
「やっと気が付いた。」
「えっ?」
「三度も呼んでやっとだよ。
今にも死にそうな暗い顔で下向いて歩いてたから、
無視して通り過ぎられなくて。どうかしたの?」
「そんなに暗かった?何でもないの。
大丈夫だからほっといて。」
「またか。僕、よほど嫌われてるんだな。
頼りにならない男って思われてるんだな。
もう、声掛けないよ。
君が死にそうでも倒れててもね。」
そう言って足早に去ってしまった。
