幸せって、なに

「謝ってもらったって
どうにもならないわね。
また無職になってしまって
どうやってお金弁償してくれるのかしら」

「それは…。」口ごもると

「知ってるわよ。
実家から仕送りしてもらっているんですってね。
いい年して、年老いた親に頼るなんて
恥ずかしくないの?

そのお金をこっちに回してくれるのならまだ分かるけど、
この家のローンや生活費に消えちゃうんでしょ。

この家売って
安いアパートにでも住むのが普通でしょ。
何故この家に固執しているんだか。」


おばさんの言う事は何もかも正しく、
ただただ下を向いて言われるままだった。