運ばれて来たまきえのもとに
母親と祖母は駆けより顔を見た。

脳裏に残っている
大きく開いていた目は閉じられていた。

「まきえ!」
母親は何回も名前を呼んだ。

体に触れても身動きひとつもなかった。

そう、まきえの呼吸は止まっていた。

母親はその場に崩れて泣き、
祖母も母親の背中に手を置いて泣いた。

小さな体でひとりで頑張っていたまきえは
天国へ旅立っていった。