幸せって、なに

「何かあるのなら聞くよ。
相談に乗るよ。
幼なじみじゃないか。
お互い突っ張らないでいこうよ。」
ニッコリ微笑んで言った。

美沙希は笑顔でそう言ってくれた
春真君が頼もしく思えた。
頼りたかった。
頑張っていたけど
本当は折れそうな位心細かったのだ。

「春真君。ありがとう。」
微笑んで続けた「でも今は
この新聞を配っちゃわないといけないから。」

「だよな。いつでもおいでよ。
ひとりで持ってたら重い荷物も
ふたりで分けると軽くなるから。」

「うん、じゃ。」
「気をつけてな。」

美沙希は自転車を軽快にこいで行った。
振り向くとまだ春真君が手を上げてくれていた。