幸せって、なに

もちろん、
知っている人には何回もすれ違った。
でも誰も気づかないのだ。

この間なんて亜里紗とまみが
「美沙希、補習受けなくても大丈夫なのかな。
いくら勉強出来るといったって
この時期みんな頑張るから、
ちょっとさぼってると
みるみるうちに差がつくのにね。」

なんて話してて、
私が追い越すと「ご苦労さま。」
って挨拶するんだもん、可笑しかった。

さっ、今日も早いうちに配っちゃおう
と、新聞をカゴに入れて走った。

しばらくすると、春真君の家に来た。
偶然この新聞を取っていて毎日配っている。