学校まではバスを使うので、
人がいないバス停で待っていると、
一人の男が声をかけてきた。

「君、ひとり?
良かったら僕と遊ばないかい?」

典型的なナンパをする男にうんざりしながら
莉歩は計算をしながらこたえる。

「すいません、
私これから学校なんです。でも、
遊びって何の遊びですか?」

年相応のあどけない笑顔を作って
首をかしげる。