…それから30分ほど後。

 右手には紫色の傘、左手には買ったばかりの朝食(昼飯?)が入ったビニール袋を持って、私は家への帰り道を急いでいた。
 そして、家までもうすぐ、という横断歩道に差し掛かったその時。

 私は、…見覚えのある水色の傘を見つけた。
 夢に出てくるあの傘と全く同じだ。

 歩行者用の信号は、赤くなっている。
 私は仕方なく立ち止まった。

 右斜め前には、水色の傘を持った少女が立っているけど…

 この横断歩道を渡ればすぐ近くに家があるから、わたらないと、遠回りになってしまう。