「だから。
それだけが…修くんに会えるのが、楽しみで毎日学校に来てました。
偶然、修くんのバイト先を知ってすぐ面接に行って。
2年になってから、やっと、会話することができたんですけど。
……ぜ全然覚えてる素振りもなくて、感動の再会もなかったんです。
……当たり前ですよね。小学校以来だし、あああんまり話したこともなかったし」
息を吐いて、アイスカフェラテを一口飲みこんだ。心が落ち着いたのか、また口を開いた。
「わわわたし、あなたを突き落としたあと、修くんに呼び出されたんです」
「えっ?」
そんなこと、一言も言ってなかった。
「知らなかったですか?」
「うん」
「わわわたし、あなたのことで、何言われるんだろうって、怒られるのかなって思ってドキドキして仕方なかった」
「……何を話したの?」
唾を飲みこんだ。なぜか、わたしが今、ドキドキしている。
「たいしたことは言ってなかったんですけど」
と、前置くと、水月ちゃんがゆっくりとした口調で語りだした。



