柚希はドアノブにかけた手を止めてしまい、出るタイミングを逃してしまった。

(えっ?…こうが…!?)

名前に反応してその場に立ち、盗み聞きの状態になる。

外でも一人、りのんの対応に困っていた。

「・・・は・・・?」

(何言ってんだこの女…。)

その低い一声で、柚希は確信した。