「……お前な…」
俺の言葉に、イケメンは呆れた声を出す。
俺は意味が分からなくなり、相手を見返す。
「ここに来た人間は、あり得ないくらい取り乱すんだが……。
お前はもっと緊張感を持て」
はあ、と溜め息をつくイケメンに俺ははっとして言葉を発する。
「俺って死んだんだよな!? ここどこ? あんた、誰?」
「一気に質問しないでくれ。五月蝿い」
イケメンはイケメンでも、口が悪いようだった。
男は少し思案するように、俯いたが、すぐにファイルを開いて、俺に視線を向けた。
「ここは死んだ者が送られる世界。
崎坂 燈夜(サキザカ トウヤ)。
12月24日、午後11時28分、齢18にして人生を終える。
死因は、出血死、凍死。
友人である、宮戸 那由多(ミヤト ナユタ)にナイフで刺されて殺される」
あんぐり、と口をあける俺。
……なんで俺の個人情報しってんの?
え、怖っ!!
「なんでって、顔してるな。
俺は、死神のレニ。ここにきた人間の魂を回収するのが仕事だ」
っは、
「はあああああああッッッッッッ!!!??」


