一め惚れ

世界が数秒間時間を止めたように感じた。

先輩はあたしが言った言葉を理解するために
あたしは自分が何を口走ったかを反芻するために

二人の間に沈黙が流れた。


「うわああぁ」

先に口を開いたのはあたしの方。


「す、すみません!出すぎたことを…今日知り合ったばっかりの人間の家に泊まりなん」

「お願いしても、いいかな?」


「あああっですよねだめですよねっ…て、ええええ!?」

「泊めてください」


そんなあたしの突拍子もない考えが、通り