あの後、成宮 潤は直ぐに病院に
搬送され、再び目を覚ましたのは
気絶して三時間後の夕日。

…目を覚ました時、最初に目にしたのは
梨沙の本気の泣き顔。
今まで見たことがないくらい彼女の目は
赤く腫れ、子供が泣きじゃくるように
声を上げ泣いていた。
…よかった、よかったと呟きながら…。

潤はその姿を見て、すまない…と
小さく謝ることしかできなかった。