現夢~ウツツノユメ~

…言葉が出ない。

さっきまであんなにもぽかぽかと
暖かった空気は雪やナイフに全て
奪われたのか。
今では肺の奥まで凍りついたかのように
冷たく…何より苦しかった…。

ー夢なのに苦しい…。

本当に現実(リアル)で
刺さっているんじゃないか
と思えるほどにだ。



「はぁ…はぁ…。」



「ふふっ。苦しそうだね。
そんなにショックだった?
…わかるよ、好きな人に全否定
されるのって凄く辛いよね。

…私も〝そうだった。〟

でも、それが真実だから…。
ゴメンね、成宮くん。


ーーー私あなたの…。」