「よ」 いきなりの声に驚き丸太から視線を外すと、丸太の真横にあなたが立っていた。 丸太を凝視していたからかは分からないが、全く気付かなかった。 「何?この丸太」 あなたの問いに私は小さく首を傾げる。 「なんか、悲しいな。こんな広い空き地にひとつだけなんて・・」 私は頷く。 するとあなたは小さく、小さく呟いた。 「悲しい、か」