中学では、もっと実験の幅を増やしたかったんだけど、授業でしかさせてもらえなくて。正直、すごく物足りなかった。

だから、高校で実験部を見つけた時は校長先生にお礼を言いに行こうかと思ったくらい。 大げさだって友達の由菜には笑われちゃったけど、それくらい感激したんだから!

現在の部員は、私と由菜の2人。残念ながら他にはいない。由菜だって、私がゴリ押ししたから入ったようなもの。なんでかなー、こんなに実験楽しいのに・・・・・!!

「今どき、そこまで実験好きな女子高生は、アンタくらいでしょ。そんな変人、沢山いたら大変だわー」

ズバッと言ってのける由菜。ひどい・・・・・

「もうー!分かってないんだから!実験を重ねてきたことによって、今の便利な生活があるんだよ!?実験ってすごいんだよ!?」

「あー、ハイハイ、よく分かってますよー、それはもう100回くらい聞いたから!」

そう答える由菜にはあまり伝わってなさそうだ。