すると目の前の元•私は、

「あの薬、ホンモノだったのかよ?」

とつぶやいた後、

「クソッ」

と高い声に似合わぬ荒々しい口調で言葉を吐いた。


「チッ・・・・めんどくせぇ」

そう言ってこちらを睨む彼(いや、彼女?)に、
私は、「ごめんなさい」 としか言えない。

こうなったのは私のせいじゃないのに、あの人に睨まれるとごめんなさいしか言えないのだ。

本当にどうしてこんなことになったのだろう。

ただの実験だったはずなのに、めちゃくちゃになって。

よりにもよって、入れ替わるなんて。


あの、世界で一番苦手な坂田 冬馬君と。