バチンッ

 体中に電撃が走ったような痛みが私を襲う。そこから私の記憶が途切れた。




 目が覚めた時には、ユーシャもセインもリィトもいなくて、大きな扉の前に1人でいた。

「大っきい扉。…ここ、どこ?」



------- Leato's side ------------------------------------

「リン!?」
「……へぇ。今はこの子と仲良くしてるんだ。前に会った時は、誰も近づけないコワーイ雰囲気出しまくってたのに。笑」
「!!?」
「随分雰囲気変わったね。」
「誰だ、お前。リンちゃんじゃないな。」
「…はじめまして。今はこの子の姿を借りていますが、一応私がこの世界のシステム管理者です。」
「はぁ?いきなりそんなこと言われて、誰が信じ……」
「ダメだ。コイツの言ってるのは本当だから。」
「ユーシャくん……。」

 ユーシャの顔を見て、本当のことなのであると悟った。真剣な眼差しの中に、少し怯えたような表情があるのがわかった。

「お前、まだその名前使ってるのか?お前には私がつけた大切な名前があるというのに……。」
「アンタを家族だと思ったことは一度もねぇよ。」
「!!」

 ユーシャは確かに家族という言葉を口にした。2人がどういう関係なのかわからないが、リンの身に何かが起こっているのは確実であろう。

「……まぁ、いいさ。早速だが、通達をしよう。内容はメールで送る。『光の誓いの門』で待ってるよ。」
「待て!リンから離れろ!!」
「君たちと離れてからにするよ。感謝してね。『ヴァイセのオルゴール』まで転送してあげるよ。」

 「 転移、ヴァイセ 」









「……っ。」
「着いちゃったね。リンちゃんも一緒に来るはずだった目的地に。」
「………。」

 ここで、3人と1人に離れ離れになってしまった。