目の前にいるのは、私の知らない彼。
 出会った時の明るさはどこかに消え、うつむいている。そんな顔に見覚えのある自分がいる。でも、どうして見覚えがあるのかわからなかった。前もそうだった。どうして記憶がないのか、なぜ見覚えがあるのかわからなかったが、体は自然と動いてくれた。

「……もう、1人にならないで。」

 ユーシャの隣に座って肩を預ける。私も静かに目を閉じる。

「私が君を1人にさせないからね。」
「……できんの?そんな約束して。」
「そうだよ。できるよ。私の中には、もう君がいるから。君の中に私はいる??」
「…うん。」
「(*´ ˘ `*)」
「リン、……ありがと。」

「……ラブだね。♡♡」

「「んっ!!」」

 前にも聞いたことのあるセリフ。私とユーシャのハモる声。


 私たち、まだ楽しくやっていけそうです。