女の勘…と言う訳ではないけれど、わたしの間違いじゃなかったらそうなのかも知れない。

「――松本さんは蔵野さんのことが好きなのかな…?」

よくわからないけれど、何だかそんな感じだった。

先ほどの2人の会話でどう思ったのかと聞かれたらそれまでだけど、何だかそんな気がした。

雨はまだ降っている。

「あっ、牛乳買いに…って、スーパーはどこだ?」

松本さんの会話からすぐ近くにあるみたいなことを言っていたけれど、どこにあるかまでは聞いていないことを思い出した。

「まあ、いっか」

コンビニで買えばいいだけの話だ。

そう思うと、わたしはその場を後にした。

松本さんは蔵野さんが好きなようだけど、蔵野さんはどうなんだろう?

だけど、あの2人の間に障害があるのは確かなようだった。