他の乗客の避難もまだ完全に終えておらず、ショットガンの発砲は危険が伴う。

「下がれ、巽!」

射撃は諦め、徒手で犯人制圧にかかる倉本。

巽が傷を庇いつつ離れた事で、距離をとった犯人は自動小銃を撃とうとするが。

「!?」

怯む事なく銃口を握り、射線を逸らす倉本。

彼はもう片方の拳で、犯人の顔面に正拳突きを叩き込む!

警察学校時代から、既に教官に『凶器』と言わしめていた倉本の空手。

まともに食らって無事でいられる筈もなく、犯人は一撃のもとに失神。

その場で逮捕となった。