倉本達は、犯人の大学院生からそのサイトのアドレスを聞き出し、一般人を装ってオルロフとの接触を試みる。

しかし。

「駄目ですね」

警視庁のパソコンを前に、巽が呟いた。

「既にサイトが閉鎖されている。プロバイダにも問い合わせてみましたが、オルロフの奴、幾つもの海外サーバを経由してこのサイトを運営していたみたいで…足取りまでは摑めませんでした」

「そうか…」

巽の言葉に、倉本は渋い顔をする。

流石世界中に武器をばら撒いていた死の商人。

そう簡単に尻尾は摑ませない。