亮二の予想通り、巽の指には鋼線が食い込み、皮膚を裂いて肉を切っていた。
ポタポタと血が滴り落ちる。
しかしお陰で、首を絞め上げる鋼線が緩んだ。
その隙に素早く鋼線を解き。
「雪村ぁっ!」
ショルダーホルスターからコルトローマンを引き抜いた巽は、屋上目掛けて乱射!
亮二はすぐに上体を引っ込めて射線から逃れる。
「どうしたどうした」
攻防を見ていた松岡が、腕組みして笑う。
「おめぇほどのもんが、みっともねぇやな。苦戦してるじゃねぇか」
「……」
反論もする事なく、亮二は黙っている。
傍らに立っていた伊庭が、背負った忍刀に手をかけるが。
「伊庭」
亮二は一声で制した。
「お前は『あの3人』の回収を頼む」
ポタポタと血が滴り落ちる。
しかしお陰で、首を絞め上げる鋼線が緩んだ。
その隙に素早く鋼線を解き。
「雪村ぁっ!」
ショルダーホルスターからコルトローマンを引き抜いた巽は、屋上目掛けて乱射!
亮二はすぐに上体を引っ込めて射線から逃れる。
「どうしたどうした」
攻防を見ていた松岡が、腕組みして笑う。
「おめぇほどのもんが、みっともねぇやな。苦戦してるじゃねぇか」
「……」
反論もする事なく、亮二は黙っている。
傍らに立っていた伊庭が、背負った忍刀に手をかけるが。
「伊庭」
亮二は一声で制した。
「お前は『あの3人』の回収を頼む」


