そう思うくらい大工道具が多い。
(田中くん何買うんだろう?)
ふと田中くんを見てみると、その手にはノコギリと2mほどありそうなロープが握られている。
そしてさらに、棚から取り出した大きめのカッターの刃をだして、舐め回すように眺めたあと、口端を吊り上げた。
たったそれだけなのに、なぜか少しだけ鳥肌が立つ。
「――日曜大工でもするの?」
思い切ってきいてみると、田中くんは勢い良く私を見たあとに笑った。
「そんなのしないよ。
ただ、もしもの時に備えて…って感じかな」
「ふぅん…?」
何が「もしも」なのか良く分からないけど、
あまり深入りはしないことにした。


