「―――咲間 恭」 静かなクラスに心地よく響く低音ボイス。 これには担任の西山先生もびっくりしてる。 まさか不登校児がこんなだとはきっと想像していなかったのだろう。 「なぁ、アンタ。俺の席どこ?」 いつまでも反応のない担任に呆れたのか、 ドア近くの席の男子に自分の席の場所を聞いている。 「え…あ、えっと、窓際の…」 その子と、パチッと目が合う。 (わぁー…すごく目で訴えてるよー…) 『助けて』 明らかにその子の目はそう語っていた。