その意味を察して、テーブルのうえに置いてあるナプキンで手汗を拭いてから、小指を絡める。
そして体が離れる―のかと思いきや、そのまま腕を軽く引かれてよろけてしまい…
爽くんの胸に飛び込む形に。
(ど、どどどうしよう!?)
なに、この状況。
これってよく少女漫画とかであるやつじゃない!?
軽くパニックになっている私の顔を見てくすりと笑うと、ぽんぽんとしてから、爽くんが顔を近づけてくる。
思わずぎゅっと目を瞑る、が…。
(あれ、…なにもない?)
そうして油断していたのが悪かった。
耳に入ってきたのは、
「あと…僕、本気だから」
今まで聞いたことのないような――…
甘い、甘い、声。
その色気のある声にぞくりと鳥肌がたつ。
「じゃあ、お互い明化祭を楽しもうね」
何事もなかったかのようにいつもの笑顔を浮かべると、ひらひらと手を振って帰ってしまった。


