「え、あの市瀬からコクられたの?」


「ちょっと!声大きいってば」



お昼休憩中、夏夜にこれまでの出来事を報告すると、目を丸くして驚いていた。


「でもなんで美瑚なんだろ?
もっと他に可愛い子たくさんいるのにね」


「夏夜…わたし泣いてもいいですか」



いや、私が可愛くないのも他に可愛い子がたくさんいるのも事実だけど。


弁当に入ってるタコさんウインナーを口に運んでもぐもぐと咀嚼する。



「それで返事はどうするの?」



パックのココアを飲みながら夏夜が聞いてくる。


「ゴクッ。んー…なんかもう分からなくなってきた」


「でも美瑚、田中好きじゃなかった?」



田中くんかぁ…それは、好きだけど。

でも、最近ちょっと噂になってきてるんだよね…、


「彼女らしい子がいるって、聞いたし…」