ほら、とあっさりノートのコピーを渡してきた咲間くん。


「あ、ありがとう」


「よし。つーことで俺の世話係な」


ええっ!?


「や、やだよそんなの」


じりじりと後ずさるが、背中に何かがとんとぶつかる。


(うわああ、どうしよう挟まれた…)


背中には白い壁。

目の前にはニヤッと笑ってる金髪ヤンキーの咲間くん。


「いいの?バラしても」


俺はそれでと別にいいけど、と付け加えた彼を睨みながら唇を噛む。


「わ、かった」


田中くん本人にバラされるのだけは本当に勘弁して欲しい。

ただの冗談かもしれないけれど…。

目の前のこの人なら有言実行しかねないもん!