息を切らしてる爽くん。
よく見ると制服のシャツもびっしょりと汗で濡れている。
「美瑚ちゃんに何かあったらって
思っただけで、僕は……」
そう言ってギュッと強く私を抱きしめる。
汗のにおいと、せっけんみたいな香水らしき匂いが混ざりあってる。
嫌な臭いがしそうなのに、不思議とそうは思わない。
むしろ、すごく安心するんだ。
少しだけ体を離して顔をのぞき込んできた爽くんは、何かに気づいたように顔を歪めた。
「美瑚ちゃん、ここ……」
爽くんの指が私の肌を優しくなでる。
そこにあるものを思い出して手を振った。


