「あの…なんでしょう?」 その表情と雰囲気がなんだか普通の人とは違う気がして、つい敬語になってしまう。 「名前」 「え…名前?」 ぱたぱちと瞬くと、咲間くんは面倒くさそうに「アンタの名前、なに?」と聞いてきた。 「あ、私は貝崎 美瑚。よろしくね」 「ふーん…よろしく」 それだけ言うと机に伏せ、鞄を枕替わりにすると寝てしまった。 (なんだ…そんなことだったのか。 それにしても、なんか不思議な人) キーンコーンカーンコーン ちょうどそこでチャイムが鳴り、休憩時間へと突入した。