「…それ、欲しい」 無表情のままそう言った咲間。 それがおかしくて、つい笑ってしまった。 「てめ…っ、なに笑ってんだよ!」 口調こそ荒いものの、形のいい唇を尖らせて拗ねたように私を見る咲間。 「べつにー?」 「はぁ?ふざけんなよマジで」 「あははっ、ごめんってー」 「お前 謝る気ねぇだろーが」 それから笑いが止まるまで何分かかったのかわからない。 たぶん、結構な時間笑ってたと思う。 だってその証拠にお腹痛いし。