薄暗い中でもきらきら光る金色の髪。
すらりと高い身長。
心に響くような低音ボイス。
もう、ずっと聞いていなかった声。
「咲間…なんで、ここに」
ブロック塀から背を離して、ズボンのポケットに手を突っ込んだままゆっくりと近づいて来る。
1歩、また1歩とその姿が近づくにつれてドクドクと鼓動が早くなる。
(なんなんだろう。
この前から、なにかおかしいかも…)
私の目の前でぴたりと足を止めた咲間。
久しぶりに見た姿をじっと見つめる。
しかし咲間は私ではなく、その後ろに視線を注いでいる。
「今度は貝崎か?田中」
私も体の向きを変える。


