(こういうの苦手なんだけどな)
でもこのまま無視もできないし。
「あの…私の隣です」
すっと手を上げると、咲間くんはゆっくりと近寄ってきて机に鞄をおいた。
そしてどっかりと腰を下ろす。
それを確認した西山先生はハンカチで汗を拭きながら、苦笑いを浮かべた。
「なぁ」
(あ、さっそく誰かに話しかけてる)
「おい」
(その子、呼ばれてるのに気づいてないのかな?)
ぼんやりと空を眺めていると、後ろの席の
原口くんに背中をつつかれた。
「貝崎。お前呼ばれてる」
「…へ?」
原口くんの指さす方をみると、そこには不機嫌そうに眉間にしわを寄せている咲間くんの顔があった。


