(一体、何が…起こってるの…?)
私は目を見開いて
ハタを見上げる。
何…この状況。
どうして…こんな…。
「…自分、鈍感すぎるとちゃう?」
「え?」
ハタが私にそう言う。
何のことを言われてるのか
さっぱり分からなかった。
「はっ…この状況でも気付かんのか?
とんだ鈍感娘やわ…。」
フッと自嘲気味に笑ながら
ハタは私を見下ろす。
「今まで…俺が相談乗ってたのも
ユカリの恋を応援しとったのも…全部嘘や。」
「-------え?」
嘘…?
全部嘘やって…
(今までのずっと、演技だった…ってこと?)
「あの日…一緒にハンバーガー食べた日も、あれも全部仕組んどった。」
「-------!?」
「わざと小林が仕事あるって分かってる日に…お前を誘った。」
淡々と
ハタが今までの全てを暴露して行く。
仕組んでた…?
嘘だった…?
(何よ、それ…。)
私は頭が混乱していた。
そして次々にハタが本音を話して行く。
聞きたくないのに…耳を塞げない。
「あの日家に送るって言ったのも全部…
時間なんて関係なく、初めから決めてたことや。」
「前に冷たく接したのも、他に考え事や悩みごとがあったからやない。」
「お前がもしかしたら濱崎さんと何かあったんちゃうかと思って…
そしたらものすごい辛くて…。」
ユカリの顔を見るのもしんどかった。
そう言って辛そうな目を私に向けて
ギュッと
私の手を掴む力が強くなる。
そうして少し黙ってから
苦しそうな
でも熱い視線を含ませた瞳で
私を見て言った。
「でもな、1番の嘘は…
ユカリ…お前が濱崎さんと付き合ったことに対して
おめでとうって、言ったことや。」
(----------っ!)
「ホンマはおめでとうなんて思ってへん…
早く別れてしまえって
何度あの日から願ったかわからん。」
ハタは目を伏せて
悔しそうに続けてそう言う。
-------ドクッ…
(やめて…もうやめて…。)
私は心の中でそう叫ぶ。
これ以上
もう何も聞きたくない…!
これ以上聞いてしまったら
きっと何か---
嫌な予感がするのだ。
何かが崩れて行くような
そんな予感がしてならない。

