嫉妬深い狼と同棲生活?!






「っ…しかし、ホンマに小林見当たらんな…。」

「うん…そうだね…。」





しばらく周りを見ながら歩いたものの
さっちゃんを見つけることはできず。

ハタとそう話していた。

もちろん、手を掴まれたまま---






「…しゃーない、少しここら辺で休憩するか…。」







そう言ってハタが近くにあった椅子に座る。

私も隣に座って一緒に休憩する。



…さっちゃん、大丈夫かな。
今頃心配して探してるよね…。



こんなところで休んでる場合じゃないとは思いつつ
ずっと歩きっぱなしで少し疲れていたのも事実で。






「…わぁ…!すごい…!」

「ホンマや…!あれジンベエザメやで…!」





前にある大きな水槽には
エイやジンベエザメやマンタ…

いろんな大きい生き物が泳いでいて

思わず目を惹かれた。






「……すごい綺麗…。」






あぁ本当…こんな時に
こんなこと考えても無駄だけど…





『…ユカリ。』






(圭斗と一緒に来れたら…なんて)






今そんなこと思っても
無駄なのに…---。

一緒に綺麗な景色を
楽しめたら、なんて

考えてしまう。






「………なぁ、ユカリ。」

「ん?何?」





ハタが不意に
私の名前を呼ぶ。




「……ここ、ジンクスがあるんやて。」

「え?」





ジンクス?





「アクアルームっていう、この場所で
一緒に座って眺めると…。」

「………?」





眺めると

の先をハタが口にしようとした
その時






「あ、いたーーー!!
ユカリ!!あんたどこいったのよ?!
…って、秦山までいるし!」

「…!!
さ、さっちゃんーーー!!」






後ろの方から大きな声で私を呼ぶ声が聞こえて、振り返ってみれば

さっちゃんが慌てた様子で息を切らしながら
私のところまで走ってきた。





「もう!気付いたらどこにもいないし
びっくりしたんだから!」

「ご、ごめんね!心配かけました…!」





私がさっちゃんに謝っていると

いつの間にか繋がれていた手が離れて

隣に座っていたハタが立ち上がって
はぁ〜、と息を吐く。





「小林見つかって良かったな。
…じゃ、俺も斎藤のとこ戻るわ。」

「あ、ハタありがとうね!
本当助かりました、ごめんねありがとう!」

「はいよ〜。」






もう迷子なんなよ、と頭に手をポンポンと置かれ

ハタはそのまま歩いて去って行った。





(そういえば、ジンクスの話…なんだったんだろう?)






結局
その日は最後まで聞くことはできなかった。