----------そしてPM19:21。




「ただいま。」

「あ、おかえりなさい。」





圭斗がバイトから帰宅。

玄関で出迎えると
圭斗は嬉しそうに私の頭を撫でる。




「何か、新婚みてぇ。」




と言う圭斗の言葉に
私はボッと顔を赤くする。

そんな私の様子を見ながら
圭斗はフッと笑う。




「そんな可愛い反応ばっかしてると
俺に襲われるぞ?」

「へっ-----?!」





私はその言葉にさらに顔を赤くしながら
圭斗の手を逃れ、後ろへ身を引く。

その様子にククッと笑いながら

圭斗はリビングへ行ってしまう。





(うぅ…圭斗は冗談なのか本気なのか分からない…!)




恥ずかしさを抱きながらも
圭斗の後を追ってリビングへ向かう。





「…え、これ…。」





圭斗はリビングへ行き、机の上を見るなり目を丸くする。




「食材勝手に使っちゃったけど…
今日の夕飯は私が作ってみました。」




いらなかったら明日私が食べるから…
と言って圭斗をチラッと見れば





(----------!!)






思いもよらなかったことで驚いているのか、
目を丸くして動かないまま

少し顔を赤くしていた。





「あ、あの圭---「やばい。」




…え…?





「やばい、めっちゃ嬉しい…。」





そう言って照れながら
口元に手を当てる圭斗。


確かにこんな風に圭斗に知らせず
料理を作るのは初めてだったけど…



(まさか、こんなに喜んでくれるとは…。)




私もびっくりだった。




圭斗は椅子に座って私の料理をパクパク食べる。

私はその向かい側の椅子に座った。





「美味い。
…ユカリのご飯めっちゃ美味い。」





そう言ってどんどん食べ進める圭斗。



いつもお仕事してから料理作るの疲れるだろうと思っていたから

良かった、喜んでくれて…。







「良かった。
…今度から私もご飯作るようにするね。
いつもありがとう。」





圭斗がご飯を食べているときに
私はその様子を見ながら
静かにそういった。


すると





「……本当、不意にやめてくれよ。」





そう言って少し黙ってから
お箸を静かに置く圭斗。

…ん?ごちそうさまなのかな?

そう思って片付けようと
椅子から腰を上げると





-------ガタッ





圭斗の方が先に腰を上げて

机に手をつきながら
体を私の方に前のめりにして…



----------チュッ




と軽くキスをしてきた。






「-------?!」

「…急に嬉しい事言ってきたユカリがいけないんだからな。」





そう言って少し照れながらも
笑みを浮かべて食事を再開する圭斗。





(な、な、なな…?!)





私はそのまま顔を赤くして
思考停止。