「…も、もう夜遅いですし…
あ、そう!私明日の準備が!」





なんて

あからさまに慌てながら
気持ちを誤魔化すようにあたふたすれば

濱崎さんが小さく吹き出して笑う。





「ははっ、ごめん。ユカリが可愛すぎるからつい。」





私が名前を呼んで
クスっと笑って濱崎さんがそう言う。



その濱崎さんの顔が
あまりにも色っぽくて
私はまだ心臓をバクバクさせていた。





「…これからは 圭斗…ね?」

「っ…はい…。」






約束

そう言って軽いキスを
チュッと音を立ててされる。


顔を真っ赤にしている私の上から
濱さ…圭斗は体を退けて

余裕の笑みを浮かべて
自分の部屋に向かって行った。





(………な、ななな…?!)






1人のリビングで冷静に頭を動かすと
先ほどの状況がどんなだったか
さらに羞恥が湧いてくる。


あ、あのまま喰われてたら…!





(きゃあああああ!!)






もっと顔に熱を集めて
ソファにあるクッションに顔を埋める。



















「……はぁ。」





部屋に戻り、圭斗は1人ため息を吐いた。

ドアを閉めて
ドアに背をもたれながら立つ。




(っ…あんなの反則だろ…。)




名前呼ぶくらいであんな照れやがって…

顔赤くして途切れ途切れに言われて
我慢できた自分を褒めたい…。



と頭に片手を当てながら思う圭斗。




…何なんだよあの可愛さ…。





(…俺の理性頑張れよ。)





そう思いながらも
狼的な本心を隠し持つ圭斗。






「…本当、たまんねぇわ…。」






そう言いながら
圭斗は体をドアから離し

お風呂に入る準備を始めた。