-------グイッ




(えっ……?!)





バサッと背中に柔らかい感触。
ソファだった。

そして目の前には濱崎さん。

寝ていると思われた濱崎さんに
腕を引っ張られソファに倒れたらしい。

そして



濱崎さんはその私を押し倒したように
覆いかぶさっている。


そんな状態。





「は、ま崎さ…っ!
起きてたんですか?!」

「ユカリの声で起きた。」

「な、なら返事してくださいよ…!」

「ごめん…いじめたくなって。」





そう言って不敵に笑う濱崎さん。




-------ドキッ



その姿が小悪魔みたいというか
色っぽくて
吸い込まれそうなほど、視線が強い。




「濱崎さ---「圭斗。」




-------え?




「これからは、圭斗って 呼んで?」





そう言って悪戯に笑う濱崎さん。


け、圭斗って…
呼び捨てにしろってこと?!




(む、無理無理無理…っ!!)




恥ずかしくてそんなの呼べない!!

そう思って一生懸命首を横に振るも、
却下とでも言うように
濱崎さんはダメ、と繰り返す。





「…呼んでくれるまで、退いてあげない。」

「っ…!」





そう言ってグッと顔を近づけてくる濱崎さん。

私がそれに赤面しても
それも楽しむかのように
顔を近づける濱崎さん。







そうして息が顔にかかるほど近くで
私の唇に視線を移す濱崎さんほ目が
少し伏せられて 余計に色っぽい。






「-------呼んで。」







そしてこの濱崎さんの声が
あまりにも甘くて

脳が段々と蕩けていくような

少し麻痺するような感覚な陥った。



そうして体を操られるかのように
自然と口が開いて…






「…圭、斗…。」






小さくだけど
聞こえるように。



濱崎さんに向かって呟いた。



すると






「-----ふっ…合格。」



「……っ!」





と嬉しそうに目を細めて
優しくおでこにキスをしてきた濱崎さん。


突然のキスに混乱していると
濱崎さんはそれもまた面白いようで
クスクスと笑いながら
私から顔を離す。






「可愛いからもう少しいじめちゃおうかな〜。」





(え…!?)





濱崎さんは宣言通り
私の上から退いてはくれず

面白そうに目を細めながら
私を見下ろしている。





「や、約束ですよ…!」

「んー…でもなぁ。」





可愛いんだもん、ユカリ。



と優しい笑みで私を見下ろす濱崎さんに

私は思わず胸が高鳴る。




(か、可愛いって…!!)




そんな…そんな目でそんなこと言うなんて反則…!





「…ユカリ…。」

「は、はい…!」






あぁダメ…





これ以上は






本当に

心臓がもたない-----。