「ただいま〜…。」
家に帰れば
今日は遅番らしく、まだ濱崎さんは帰っていなかった。
朝のこともあり
会うのが恥ずかしかったからちょうど良かった。
私は部屋に戻って荷物をおいて着替える。
そしてベッドの上に寝転がって
今日のハタのことを考えだした。
そう言っても
やっぱり結論がでなくて
考えが永遠にループする。
(…濱崎さんに相談するわけにもいかないしなぁ…。)
濱崎さんはハタのことになると
きっとまた怒るような気がする。
というか多分他の男子の話しは
なるべく避けるべきだろうなぁと思う。
(さっちゃんにも言えないし…
どうすればいいんだろう…。)
…あれ…なんだか眠くなってきた…
ダメ、起きてなきゃ……
そう考えている間に
段々と眠気に襲われて、
私はそのまま寝てしまった。
「-----ただいま。」
圭斗が家に帰ったのは8時過ぎ。
すでに帰ってきているはずのユカリの声が聞こえないことに
圭斗は違和感を感じていた。
「……ユカリ…?」
---ガチャ
圭斗が声をかけて
ユカリの部屋に入ると
ベッドの上で布団もかけずに寝てしまっているユカリを見つけた。
体冷やして風邪引くぞ…と思いながら
ユカリに近づき、布団を手に取る。
「………。」
寝ているユカリが
悪夢でも見ているのか、少し眉間にシワを寄せているのに気付く。
圭斗は少し黙ってその様子を見ながら
とりあえず布団をかぶせる。
そして少しユカリの寝顔を見ていると
段々と
吸い寄せられるように
顔を近づける。
そして
-------チュッ
と音を立ててシワの寄っているおでこに
朝と同じく、キスを落とした。
するとユカリが
寝ているまま眉間のシワを解き
穏やかな顔になった。
「…ふっ。単純かよ。」
圭斗はそんなユカリを見て
フッと小さく笑った。
そしてユカリの頭をひと撫でして
静かに部屋を出て行った。

