「----------。」

「…ん、おはよ、ユカリ。」




「…え、え…えぇぇえええ?!」





私は思わずベッドから体を起こして、というか飛び退いて、
思い切り部屋のドアへ バンッとぶつかるまで退いた。



---現在、朝の6:00。いつも通り起床。



…なのですが。






「な、何で私…濱崎さんの部屋に⁈」







---そう。

私がパニック状態の原因
それはこの、濱崎さんの部屋で私が
濱崎さんと一緒に寝ていた、ということ。


…私、あの後お風呂入ってからちゃんと部屋に戻って
自分のベッドで寝て…




……ない。

そうだ、そうだ確か…!






「ふっ…思い出した?
昨日俺ら一緒に寝たじゃん。」




そうだ。

私は昨日濱崎さんに強引に部屋に連れ込まれて…

そのままベッドに強制で入れられて
一緒に眠ったんだっけ…。





「は、濱崎さん…その言い方少し誤解招きそうな…。」

「でも事実じゃん?」

「いや、まぁ一応そうですけど…。」





昨日はあの後
パニックだった頭と体に疲れが一気に来て
そのまま私爆睡して…



だから記憶がすぐに出てこなかったのか、と納得。


とりあえず疑問が解消されて
学校もあることだし、
私は冷静に判断して自分の部屋へ向かう。





「………。」






…私って…その…




(濱崎さんと両想い…なんだよね?)



お互い好きって言ったし…

ってことは私たちって
付き合ってる…の?

でも付き合おうって話は出てないし…
私が勝手に思ってるのも何かアレだよね。




「…夢じゃない、よね。」




と手をつねっても
痛みをきちんと感じる。

現実と分かった瞬間
昨日の出来事を思い出して思い切り赤面する。




(わ、わぁぁあ…!!私は一体、なんてことを…!!)




は、濱崎さんに

す、すすす好きって…言ってしまった…!!




私は恥ずかしさの余り、勢い良く制服をガバッと取って
急いで脱衣所に向かう。

そして中で高速で着替えて
洗面所に向かった。



---お、落ち着けない!!




嬉しいのと恥ずかしいのとが体を巡って
動いていないとその場に倒れこみそうな勢いだった。




支度を済ませてリビングへ行けば
いつもより20分も早く支度が終わり

台所には…





(わ、わわわわ…!!)





今1番会いたいのに会いたくない
濱崎さんの姿。


私のお弁当と朝ごはんを作ってくれていた。


髪の毛は相変わらず朝は前髪が垂れていて
思うに少しだけ髪が伸びてきている。



その朝のゆるい姿が何故か
すごく…魅力的でかっこいい。

起きたばかりで少し眠そうな目が
覚めているときより当たり前だけど瞼が落ちていて

そこがまた何とも色っぽいというか…。





(…って、私何朝から考えてるの…!!)





ポワンポワンと浮かれる気持ちを
バシッと頬を叩いて引き締める。



濱崎さんはチラッとその私の姿を見て
笑っていたが
私はそれに気づかなかった---。