「……はい…。」





恥ずかしくて
顔に集まる熱をいつもよりしっかり感じる。

顔を見て言えなくて
視線を逸らせば

濱崎さんはそれを許さないと言うように
手をついていた右手を私の顎に滑らせ
視線を合わせるように
私を上に向かせた。





「-----…言ってよ、好きって。」

「っ……。」





---分かってる。

濱崎さんは私が恥ずかしくて
言えないことを、分かってる。

それを知っててわざと
意地悪してるのを、私も分かってる。



だけど私には…







「〜〜〜っ…、…好き…です…っ。」







彼から逃れることの方が、無理だった。






「……俺も好きだよ。ユカリ。」





濱崎さんは私の言葉に満足そうに微笑むと
甘く優しく…私にそう言った。




そしてそのまま寄っかかっていた体を引っ張られ

--------ギュッ




濱崎さんに 抱きしめられた。






「ユカリ…昨日も今日も怒ってごめん。
…誰にも渡したくねぇんだよ。俺だけがユカリを独占したい…。」

「----------っ!」






濱崎さんのその言葉に
また心臓がドクンと大きく音を鳴らす。


私も…

私も濱崎さんを、独り占めしたい。






「-------だからユカリ。」





濱崎さんが体を離して
私を見下ろす。

私はそんな濱崎さんを見上げる。






「これからは、ユカリが俺以外見れないように
本気でいくから…覚悟しろよ。」

「-------へっ。」








この日から彼の…
"狼"男子の本性が出てきたのです。