駆け足で追いかければすぐに濱崎さんに追いついて。
一緒のエレベーターに乗って
上まであがる。
「…何、今日あの子とご飯食べて来たの?」
エレベーターの中で濱崎さんが私に尋ねた。
声のトーンはいつもと変わらなかったけど、何だかいつもより落ち着いた話し方だった。
「うん。ハタ…あの男の子がお腹空いたからって帰りに誘ってくれて。」
本当はさっちゃんっていう女の子も一緒に行く予定だったんだけど…
と説明をするも
何だか濱崎さんは話を聞いていない様子だった。
ただ前を見ながら黙っていた。
家に着いて中に入り
いつも通り荷物を置いてリビングへ向かえば
机には濱崎さんが買ってきたであろう食材の入ったビニール袋が置かれていて
濱崎さんはいつものソファに座っていた。
(……もうお酒は大丈夫なのかな。)
昨日のことについて一切触れてこない濱崎さん。
まぁさっき会ったばっかりで
そんなに話をしていないからっていうのもあるんだけど。
まだお酒が残っててボーッとしてるのかな、とも思えて
私は濱崎さんに話しかけた。
「濱崎さん、具合どうですか?
昨日のお酒で今日辛かったりとか…。」
「…いや、もう大丈夫。」
濱崎さんははっきりとそう言って
また黙り始めてしまった。
…考え事でもしてるのか
今日はあんまり機嫌が良くないみたいで。
そっとしておいた方がいいかな…と思い
私は部屋に戻ろうとした。
---しかし
それと同時に濱崎さんがソファから立ち上がり、私の方へ向かってきて
部屋へ戻ろうとした私の腕を軽く掴んだ。
(--------⁈)
私は驚いて濱崎さんを見上げた。
今日は買い物の他に出かけていなかったらしく、髪の毛はいつものようにツンツンせずに前に垂れていた。
しかしその目は真剣で
いつもの濱崎さんより強い視線が私に向けられていた。
「あの…濱崎さ「付き合ってんの?」
…………え?
濱崎さんの口から出たのは
私が思ってもなかった言葉だった。

