3日目の夜。




昨日と同じく
空元気で一日を過ごした。



…やっぱりまだ辛い。



さっちゃんと斎藤くんは普通だったけど
ハタとはもちろん、一言も話していない。



というか目すら合わせない。





(……はぁ。)





時間はもう夜の11時。

さっちゃんは私がお風呂に入っている間に爆睡。




…明日で最終日かぁ。




帰りの時間とか一応圭斗に知らせておこう


そう思って夜中にメールを打ち
送信する。




すると





-------ピロリン♪





速攻返信が帰ってきた。

こんな時間まで携帯使ってるなんて珍しいなぁ…。



いつもなら寝てるか
携帯はリビングで充電して部屋にいる頃なのに。




そう思いながら返信を見る。






"了解。

あのさ、今電話できる?"






(………!)





私はその返信をすぐ返し
圭斗からの着信を待った。




-----プルルルル♪…




ピッ







「…も、もしもし。」

「…よぉ、一昨日ぶり。」





私はさっちゃんを起こさないように
トイレのところに移動して電話をすることにした。




…2日前に聞いた圭斗の声が
何だからの少し疲れてる感じがした。



バイト忙しいのかな?

そんな時に電話して大丈夫なの?




なんて考えながら話を続ける。






「修学旅行どう?楽しい?」

「あ…うん。楽しいよ。」





------ズキッ




圭斗には何も言ってないから
何とも言えなくて、嘘をつく。


何かあったことは知ってると思うけど

変に誤魔化したから
どう思ってるのかはよく分からない。






「お土産買ったから、明日渡すね。」

「お、サンキュ。
…あぁ、それで少しユカリに言っときたいことが---」






そう言って圭斗が何かを言おうと思った瞬間



圭斗の後ろの方から聞こえた
高い女の人の 声。






『圭ちゃんお風呂上がったー。
圭ちゃーん?誰かと話してるのー?』






(----------え?)






その一瞬で

私の背筋にスーッと寒気が走った。




でもハッキリ聞こえてしまった声に
私は頭が真っ白になる。






「-----っ、悪い。また明日言う。
夜遅いからゆっくり休めよ。」

「え、あ…。」





------プツッ、ブー、ブー、…






そこで電話が切れてしまった。



真っ白になった私の頭に
ある2つの言葉が浮かんだ。






『浮気』

『別れ話』






(-----う…そ…?)





お風呂上がったって、何?

圭ちゃんって、何?










あの女の人…誰なの?