恋と青春と空模様


それを聞いたうめは、一瞬目を見開いて顔を赤くしてから、

すぐにはっとしたように仏頂面に戻ってそっぽを向いた。



「ふーん。でもそんなのおひるじゃないよ。

おやつだもん。」



そうは言っているが足先は完全にパンケーキ屋さんの方を向いている。



実はうめは、食べようと案を出したみおより甘いものに目がないのだ。


これはすごい気になってるな…。



言葉は無関心を装っているが、心の内がバレバレだ。



もう、可愛いなこのやろう。



「えーおやつでもいいよー!

ね、あーちゃん、だめぇ?」



今度は甘えるような上目遣いでみおが尋ねる。



期待たっぷりの顔から悲しい顔、そしてこの甘えた顔。


まるで百面相だ。



ううう…。



「仕方ないなぁ、もう」



わたしがそう言うと、

みおは満面の笑みで「やったー!」と言い、

うめは嬉しそうに微笑んだ。