話してから、おそるおそる顔を上げる。



しまった!重い話をしてしまった!



暗い雰囲気にしてしまってたらどうしよう…。


そうわたしが焦っていると…。


すると、思い出した!っと言うように


「あーそんなことあったかも。

休み時間なんかすっげー難しそうな顔で本読んでたことあったな。

ほらここがぎゅってなってたし」


と、自分の左右の眉の間、つまり眉間を指差す。


そ、そんな顔してたかな…。


でも、考えてみると、思い当たる節がある気がする。



「そのクセ持ってる本の題名がやけにギャグっぽかったりしたから、見てるこっちとしては結構おもしろくもあったんだけどな(笑)

少なくとも俺は怖いってのは感じなかったわ」



逢坂くんはわたしの休み時間の様子を思い出したのか、ククっと笑いながら言う。